2004年10月09日

イマジネーション-今、最も必要なもの

赤川次郎1948-
jiro akagawa

「イマジネーション」
-今、もっとも必要なもの-

社会派、赤川次郎の誕生?

<想像力>
「人間の命がどんなに大切かを、文学や芸術から
学ぶということは、自分が、自分自身の命を大切
にすることにほかなりません。自分の命というの
は、自分だけのものではないのです。自分の命を
粗末にするということは、自分以外の人たちを、
どれだけ大きな悲しみに落とすかということなの
です。そういう気持ちというもの、まあ、この一
種の思いやりの気持ちというのは、それはそのま
ま、想像力の豊かさにつながっているわけなんで
すね。」

イマジネーション 今、もっとも必要なもの

<モラルの低下、親の子供への接し方>
「・・どうも何か日本全体、モラルというものが
欠けつつあると思います。「自分はサラリーマン
だから仕方がない、自分は勤めてるんだから、会
社に言われれば、その通りにやるしかないんだ」
と言ってしまえば、確かにそうなんですけれども
、・・・でも問題はその時に、それによって自分
自身が苦しんでいるかどうかということなのです。
「会社に言われているんだからいいんだ、俺のせ
いじゃないんだ」という態度でいるのか、「本当
はやりたくないんだ、本当はこんなことしちゃい
けないんだ」」と苦しむかどうかが大切なことだ
と思うのです。
そして、そういう苦しんでいる姿こそが、親の子
供への接し方として大切なのです。

<作家も口にださずにはおれない、今の日本>
「これまで私は、作家というものは直接的に、例
えばこういうことに反対しなさいとか、賛成しな
さいというようなことを言うべきではないと思っ
てきました。・・・つまり何かに賛成するとか反
対するっていうことは自分で決めることであって、
自分の頭で考えて決めなければいけないのだ、と。
けれども、この数年の日本の動きを見ております
と、そうは言っていられないという気持ちになっ
てきました。
私は今、・・・シリーズ物を書く一方で、今の日
本の抱えている物語になんかもう少し積極的に発
言するような小説を書きたいと思って「悪夢の果
て」や「さすらい」などを書いてきました。
それが私の今の世界に対する見方であって、意見
であるということを、ぜひ皆さんにも読んでいた
だきたいなという気がしております。」

panse280
posted at 08:32

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