2004年09月30日

天下第一の観相(人相)師

神坂次郎1927-
jiro kousaka

「だまってすわれば」-観相師・水野南北一代-

髪結に弟子入りして”顔”を眺め、
風呂屋の下働きをして”人体”を眺め、
火葬場の人足をして”死者の顔”を眺めた
「黙って座れば、ぴたりと当たる」と言われた
天下第一の観相師の一代記である。

人は四十を過ぎなくても自分の顔に責任を持た
なければいけない。動物、子どもは偽善者を簡
単に見分ける。大人は欲が絡んで、次第にその
直観を喪っていく。
人相見(観相師)は、人物観察のプロであるが、
全ての仕事は、万事、”観察”から始まる。

だまってすわれば―観相師・水野南北一代

<水野南北の誕生、21才1777年秋>
「(乞食坊主水野海常は)肩を喘がせて云う。
「相を見きわめるというは、いかに千巻万巻の
書を読もうと、それにて事たりるほど根のあさ
いものではないわ」相とは、物のすがたである。
書を読むとも、それを運用し正確な判断をくだ
す洞察力がともなわねば畳の上の水練と同じこ
と。そのためには、まず、お前のその眼で万人
の相(人相)を観る実学がいるのだ。・・・
熊太(水野南北:本名:鍵屋熊太)は相学への
道を歩きはじめるのは、この夜からである。」

「(南北の旅が始まる)私(南北)は、生
まれつき卑しく醜い顔なので、どこの国に行っ
ても誰も人相をみてくれという者はない。・・
旅をつづけているうちに落ちぶれて・・・」

<人間を救う>
「南北の命運学の面目は「適中を誇るべきでは
なく、人間を救う」ことに重点をおいたことで
あろう。南北が偉大なのは、ここである。」

<あとがき、より>
「伊勢神宮、五十鈴川のほとりでの断食修行の末
南北は”食”を中心に人間を凝視め、”運命”を
観じる「食の相法」の極意を得る。」

「(観相の名人、南北も)女の相、とりわけ妻
に迎えた女性の観相は、からきしダメであった。
生涯十八人の妻を持ったとされる南北だが、その
いずれもが「札つき、極めつきの悪妻、悪女ぞろ
い」であったという。」


panse280
posted at 11:44

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