2004年08月13日

不思議な国、日本(アジア文化の貯蔵庫)

岡倉天心1862-1913
tenshin okakura

「東洋の理想」

岡倉天心が”お札”になれないのは、九
鬼隆一の妻初子(波津子)とのスキャン
ダル?

天心の部屋にあったメモ<未来図?>
第一 四十歳にて九鬼内閣の文部大臣となる
第二 五十にして貨殖(かしょく)に志す
第三 五十五にして寂す

東洋の理想

<アジアは一つである>
「アジアは一つである。ヒマラヤ山脈は、
二つの強大な文明、すなわち、孔子の共
同社会主義をもつ中国文明と、ヴェーダ
の個人主義をもつインド文明とを、ただ
強調するためにのみ分っている。
しかし、この雪をいただく障壁さえも、
究極普遍的なるものを求める愛の広いひ
ろがりを、一瞬たりとも断ち切ることは
できないのである。そして、この愛こそ
は、すべてのアジア民族に共通の思想的
遺伝であり、かれらをして世界のすべて
の大宗教を生み出すことを得させ、また
特殊に留意し、人生の目的ではなくして
手段をさがし出すことを好む地中海やバ
ルト海沿岸の諸民族からかれらを区別す
るところのものである。」

<日本はアジア文明の博物館>
「万世一系の天皇をいただくという比類
なき祝福、征服されたことのない民族の
誇らかな自恃(じじ)、膨張発展を犠牲
として祖先伝来の観念と本能とを守った
島国的孤立などが、日本を、アジアの思
想と文化を託す真の貯蔵庫たらしめた。」

「アジア文化の歴史的な富を、その秘蔵
の標本によって、一貫して研究できるの
は、ひとり日本においてのみである。」

「日本はアジア文明の博物館となってい
る。いや博物館以上のものである。なん
となれば、この民族のふしぎな天性は、
この民族をして、古いものを失うことな
しに新しいものを歓迎する生ける不二元
論の精神をもって、過去の諸理想のすべ
ての面に意を留めさせているからである。」

<トリビア>
天心19才、卒業論文「国家論(英文)」
を書き上げ、提出目前に、15才の妻、元子
と喧嘩、論文を焼かれる。
途方にくれて、二週間ほどで、「美術論」
を書いて提出した。
もし、天心が妻と喧嘩しなければ、近代
日本美術の歴史は大きくかわっていたか
もしれない。


panse280
posted at 16:13

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