2019年01月02日

<正月特別号>
<門>
漱石は晩年、全ての小説の中で「門」が一番好き
だといった。

「門」という題名は小宮がニーチェの「ツァラツストラ」
を見ている間に、「門」という言葉を見つけて、これは
どうだ?として決まった。題名が決まってから書き出した。

漱石は「ツァラツストラ」を英訳している。

漱石が「門」で主張したものは、利己的な自己主張では
なく、むしろ自己を超越する禅と儒教との信念の探索であった。
漱石は、「ニーチェの超人は理想的な男の最悪の相である」
と書いている。

漱石は1896年のアレクサンダー・ティールの英訳と1908年の
トマス・コンモンの英訳で「ツァラツストラ」を精読していた。

漱石はドイツ語もできてトルストイの小説をドイツ語で読んでいた。

漱石はニーチェとショーペンハウエルを禅思想と比較検討する。
「野分」でショーペンハウエルの思想が重要な役割を果たして
いる。
道也がいくつかニーチェ的な性格の要素を見せるのと対照的に、
高柳はショーペンハウエル的な厭世観に染められている。

漱石はショーペンハウエルの「愛の形而上学」(英訳)の次ぎの
文章に対して”true!"(本当だ!)と書いた。
「少し時間が経つと、男の愛は眼に見えて冷めてくる。ほとんど
すべてのほかの女が彼のすでに所有している女より彼の関心を引く。
彼は新しいものが欲しくて堪らない。それに反して、女の方は
関係が付くとその途端からその男をますます慕うようになる。」

panse280
posted at 03:45

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