2017年09月11日

ロマン主義

「思想の歴史7 」(4)
--市民社会の成立-
野田又夫編

1970.10.17 初版3刷発行(平凡社)

<ロマン主義>
17世紀イギリスの生まれた自由主義の
社会理論は18世紀にフランスへ移植されて
「啓蒙主義」とよばれる思想運動となった。
これが後に、アメリカ合衆国の独立やフランス
革命につながっていく。

しかしながら18世紀半ばにはこの啓蒙主義に
対する反動があらわれる。
それは「ロマン主義」、つまり科学と自由主義
に対する批評、反対である。

ロマン主義はガリレイ、デカルト、ニュートンの
作り上げた科学的世界像に反対し、感情や意志の
反応を保存し、詩的文学的言語をとる。

ロマン主義は政治社会理論においても、啓蒙主義
と反対の傾向をあらわす。
ロマン主義は保守主義、伝統主義にかたむく。

ロマン主義の子孫である「生の哲学」や「実存哲学」
においてロマン主義と啓蒙主義の対立をみる。

注)生の哲学:19世紀、 ショーペンハウアー、ニーチェ
などによる思想の一潮流となった。
ドイツでは、オスヴァルト・シュペングラーらによって発展し、
その影響は、アンリ・ベルクソン、オルテガ・イ・ガセット、
らに及んだ。

panse280
posted at 11:15

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