2017年05月10日

紫の火花

「紫の火花」(1)
岡潔  1901-1978
kiyoshi oka

1964.7.20 第5版発行(朝日新聞社)

<「紫の火花」>
芥川はどこかで書いている。自分は文学を、
つまり創作を自分の一生の仕事として選んだ
が、そう決めて、東京の町はずれを歩いていた
とき、雨の水たまりがあって、電線が垂れさが
り、紫の火花を出していた。

そのとき自分は、他の何ものを捨てても、この
紫の火花だけはとっておきたいと思った、と。

芥川がそのように出発した人であって、
生涯、美の姿をとらえようと追いつづけ、
遂にとらえることのできなかった人である。
だから美とはどんなものか知りたい人は、
芥川を読めばよくわかると思う。

panse280
posted at 08:34

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字