2017年04月21日
「近世日本国民史」
「情緒と日本人」(4)
岡潔 1901-1978
kiyoshi oka
2015.4.21 第1刷発行(PHP研究所)
<「近世日本国民史」>
「徳富蘇峰の「近世日本国民史」を読んで
みましたが、一つも史眼を持ち合わせてい
ない。司馬さんの坂本竜馬と比べて、あんまり
違うので驚きました。
読めば読むほどわからなくなるのと、一見す
れば明瞭なのとの違いです。
蘇峰のは、つまらんことがていねいに書いて
ある。が、必要な言葉は抜いてある。
・・・
西郷さんを書くにしても、最後の城山の場面で、
別府晋介と碁を打ちましたね。打とうとした手
をやめて”晋どん、もうよかろう”と、介錯を
頼みましたね。それをひとこと書いてくれたら、
大西郷の心情がよくわかる。
それなのに書いていないのです。」
岡潔 1901-1978
kiyoshi oka
2015.4.21 第1刷発行(PHP研究所)
<「近世日本国民史」>
「徳富蘇峰の「近世日本国民史」を読んで
みましたが、一つも史眼を持ち合わせてい
ない。司馬さんの坂本竜馬と比べて、あんまり
違うので驚きました。
読めば読むほどわからなくなるのと、一見す
れば明瞭なのとの違いです。
蘇峰のは、つまらんことがていねいに書いて
ある。が、必要な言葉は抜いてある。
・・・
西郷さんを書くにしても、最後の城山の場面で、
別府晋介と碁を打ちましたね。打とうとした手
をやめて”晋どん、もうよかろう”と、介錯を
頼みましたね。それをひとこと書いてくれたら、
大西郷の心情がよくわかる。
それなのに書いていないのです。」