2017年04月19日

芭蕉俳句の真髄

「情緒と日本人」(2)
岡潔  1901-1978
kiyoshi oka

2015.4.21 第1刷発行(PHP研究所)

<秋深き隣は何をする人ぞ>
「この句の本当の意味は、秋も深まると隣の
人が何をしているのだろうと非常になつかしい。
なつかしさというあたたかさがあるのです。

表面には何をしているかわからないという淋しさ
もありますが、句の底にあるのはあたたかさなの
です。

底があたたかくて、表面が冷たい、これが芭蕉の
いう「人の世の哀れ」であります。
これが芭蕉の俳句の真髄です。」
(「岡潔集第5巻」)

panse280
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