2017年01月19日

森鴎外とハルトマン

「日本語を作った男」(11)

山口謠司 youji yamaguchi 1963-

2016.6.7 第2刷発行(株式会社集英社)

<森鴎外とハルトマン>
「鴎外がハルトマンを選んだわけ」(坂井健)に
よると、鴎外がハルトマンを選んだのは、シュヴェ
ーグラーの「西洋哲学史」に紹介されるハルトマン
に触発されたのだという。」

坪内逍遙との「没理想」(勧善懲悪を捨てる)論争
において、鴎外は逍遙の引用元はゴットシャルの
「詩学」だと思った。しかし、違った。
そこでハルトマンの審美学に逍遙の原点をみようと
したが、逍遙は、どの本にも頼っていなかった。

鴎外は結局、一人相撲をとっていたことになる。

「鴎外にとって、文学は「美」と「真」を科学的に
求める事」であり、耽美主義と言っていい。

「鴎外は口語文をやめて雅文に帰る。
「文語」の世界こそ、「科学」であると鴎外は
考えたのである。」

「吾等が鴎外の美学にくわしきを信ぜんと欲するは、
そのハルトマンに精しきことを信ずるが為に外ならず。
もし鴎外にしてハルトマンに精しからざることの
明らかならんには、次に来るべき結論は果たして
何事なるべきぞ。
吾等は鴎外を敬するものなり、ねがわくは吾が敬する
ものは誠なれ。ねがわくは誠の為に吾等の歯に衣する
ことなからしめよ。」(高山樗牛「鴎外とハルトマン」)

panse280
posted at 08:26

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