2016年05月12日

学者ほど嫌な職業はない

「反時代的考察」(3)
(下巻第三篇:教育者としてのショウペンハウエル)
ニーチェ  1844-1900
Friedrich Wilhelm Nietzsche
秋山英夫 訳

1990.11.15 4版発行(角川文庫)

<学者は哲学者にはなれない>
ショーペンハウエルは初めから学者になることに
決められた教育をされていない。いやいやながら、
商人の帳場で働いた。およそ学者は決して哲学者
になり得ない。カントすら例外ではない。
こういうことを言ったらカントに私(ニーチェ)が
不正を加えるものだと信ずる人は、哲学者が何で
あるかを知らない者だ。

哲学者とは偉大な思想家であるばかりではなく、
本当の人間でもあるからだ。学者などというものが
本当の人間になれたためしがあっただろうか。

「真理のために生命を捧げる」という彼の格言どお
り、彼(ショウペンハウエル)は生きた。
学者というものは、地位や、名誉を求めながら用心深く
柔軟に上司に媚びを売りながら、かろうじてその学問
的使命を果たしている有様なのである。

それゆえに、ショウペンハウエルは多くの学者たち
の感情を害した。

panse280
posted at 19:56

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