2016年04月26日

ドイツ精神

「悲劇の誕生」(21)
ニーチェ  1844-1900
Friedrich Wilhelm Nietzsche
西尾幹二 訳

2014.4.25 3版発行(中公クラシックス)

<ドイツ精神>
オペラは、音楽からディオニソス的世界使命
を剥奪し、音楽に形式玩弄的な娯楽的性格を
刻みつけることに成功した。

今、ドイツ精神のディオニソス的根底から
一つの力がわきあがってきた。

バッハからベートーヴェン、そしてワーグナー
と続く音楽である。
これらドイツ音楽こそ、現代のあらゆる文化の
中にあって、唯一の清浄にして純粋、ひとの
心を醇化せずにはおかぬ火の精にほかならない
のだ。

つぎに、同じ水源から流れ出ているドイツ哲学
の精神は、カントとショウペンハウアーとに
よって、科学的ソクラテス主義の限界を論証
することにより、その自足的生存欲を破壊する
ことに成功した。彼らの考察は概念的に把握
されたディオニソス的英知とよぶことができる。


panse280
posted at 18:34

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