2016年04月23日
弱者の反乱
「悲劇の誕生」(18)
ニーチェ 1844-1900
Friedrich Wilhelm Nietzsche
西尾幹二 訳
2014.4.25 3版発行(中公クラシックス)
<弱者の反乱>
世はソクラテス的世界観(科学、学問)に
染め尽くされた、楽天主義の天下である。
これに対し、社会はしだいにみなぎる沸騰と
欲望とのために、ふるえはじめている。
諸君、よく心にとどめておいてもらいたい。
こんな世界を成立させるには奴隷階級が必要
である。
にもかかわらず、楽天主義的人生観は奴隷階級
の必然性を否定し、「人間の尊厳」とか「労働
の神聖」という殺し文句をふりまわすばかりで
ある。
そして文化は戦慄すべき破滅へと向かう。
不遇な万人は復讐をたくらみはじめる。
宗教に救いはあるか。宗教の領域すら楽天主義
的精神が主権を握っている。神話はいたるところで
半身不随になっている。
ニーチェ 1844-1900
Friedrich Wilhelm Nietzsche
西尾幹二 訳
2014.4.25 3版発行(中公クラシックス)
<弱者の反乱>
世はソクラテス的世界観(科学、学問)に
染め尽くされた、楽天主義の天下である。
これに対し、社会はしだいにみなぎる沸騰と
欲望とのために、ふるえはじめている。
諸君、よく心にとどめておいてもらいたい。
こんな世界を成立させるには奴隷階級が必要
である。
にもかかわらず、楽天主義的人生観は奴隷階級
の必然性を否定し、「人間の尊厳」とか「労働
の神聖」という殺し文句をふりまわすばかりで
ある。
そして文化は戦慄すべき破滅へと向かう。
不遇な万人は復讐をたくらみはじめる。
宗教に救いはあるか。宗教の領域すら楽天主義
的精神が主権を握っている。神話はいたるところで
半身不随になっている。