ソクラテスと科学
「悲劇の誕生」(12)
ニーチェ 1844-1900
Friedrich Wilhelm Nietzsche
西尾幹二 訳
2014.4.25 3版発行(中公クラシックス)
<ソクラテスと科学>
科学は無限に向かって突き進み、多くの
科学者はその途上で死ぬ。
あるいは、論理がむなしく空回りして
途方にくれる。
「この新しい認識は、ひたすら忍耐という
ことのためだけに、保護および治療剤として
芸術を必要とするであろう。」
ソクラテスの楽天主義的認識の飽くなき
渇望は突如、悲劇的諦観ならびに芸術必要論
に変貌する。