西郷と明治天皇

「物語日本史（下）」(31)

平泉澄　1895-1984
kiyoshi hiraizumi

1996.10.15 第26刷発行（講談社学術文庫）
初版は1970年出版の「少年日本史」（平泉氏76歳）

＜西郷と明治天皇＞
西郷隆盛は偉大な人物でした。
もし、西郷と勝がいなければ、江戸は火の海
になっていたでしょう。

庄内藩が官軍に下った時、西郷の態度はどちら
が勝者かわからなかったといいます。
庄内の人々は以後西郷に心服しました。

もし、橋本左内や吉田松陰が生きていれば、
西郷の挙兵はなかったかもしれません。

明治天皇は西南戦争に勝って帰った軍隊に
万歳を唱えることを遠慮させられたり、
上野の西郷の銅像をお許しになったり、
やがて憲法発布の日に、西郷の賊名を除いて、
正三位を贈られました。