2015年08月23日

古今集

「物語日本史(上)」(19)

平泉澄 1895-1984
kiyoshi hiraizumi

1998.6.22 第31刷発行(講談社学術文庫)
初版は1970年出版の「少年日本史」(平泉氏76歳)

<古今集>
嘉祥2年(849)仁明天皇御年40歳のお祝いに
奉った長歌があります。300句を超える長いもの
ですが、
「国語には、神秘不思議、霊妙なる力があるので
、神事にも、天皇の御事にも、伝統的な国語を
つかってきましたので、ただいまもいっさい
外国語をやめて、国語でお祝い申し上げます・・」

ということが書かれています。

「古今和歌集」は延喜5年(905年)に奏上された。
ただし延喜5年以降に詠まれた和歌も入れられており、
奏覧ののちも内容に手が加えられたと見られ、実際
の完成は延喜12年(912年)ごろとの説もある。

「いろは歌」から約百年、戦乱が続く中で「古今和歌集」
が誕生しました。

「古今和歌集」から一首。
世の中に たえてさくらの なかりせば
春の心は のどけからまし (紀貫之)

紀貫之の序文の一部を紹介しましょう。
「力をも入れずして天地を動かし、目に見えぬ鬼神
をもあはれと思はせ、をとこ女の中をもやはらげ、
たけきもののふの心をも慰むるは歌なり。」

panse280
posted at 17:37

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