2015年07月29日

小説の読み方(3)

「草枕」(23)

夏目漱石 1867-1916
sohseki natsume

2006.5.20 第131刷発行(新潮文庫)
--漱石の文章を味わってみる--

<小説の読み方(3)>
「画工だから、小説なんか初めから仕舞まで読む
必要はないんです。けれども、どこを読んでも
面白いのです。あなたと話をするのも面白い。
・・・
何ならあなたに惚れ込んでもいい。
・・・
然しいくら惚れてもあなたと夫婦になる必要は
ないんです。惚れて夫婦になる必要があるうち
は、小説を初めから仕舞まで読む必要があるんです」

「すると不人情な惚れ方をするのが画工なんですね」

「不人情じゃありません。非人情な惚れ方をする
んです。小説も非人情で読むから、筋なんかどう
でもいいんです。・・・ぱっと開けて、開いた所
を、漫然と読んでるのが面白いんです」

・・・

「普通の小説はみんな探偵が発明したものですよ。
非人情な所がないから、ちっとも趣きがない」

panse280
posted at 19:41

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