2015年07月19日
茶と聞いて少し辟易した
「草枕」(13)
夏目漱石 1867-1916
sohseki natsume
2006.5.20 第131刷発行(新潮文庫)
--漱石の文章を味わってみる--
<茶と聞いて少し辟易した>
「世間の茶人程勿体振った風流人はない。広い詩界
をわざとらしく窮屈に縄張りをして、極めて自尊的
に、極めてことさらに、極めてせせこましく、・・
あぶくを飲んで結構がるものは所謂茶人である。
・・・
あれは商人とか町人とか、まるで趣味のない連中が、
どうするのが風流か見当が付かぬ所から、器械的に
利休以後の規則を鵜呑みにして、これで大方風流
なんだろう、と却って真の風流人を馬鹿にする為め
の芸である。」
夏目漱石 1867-1916
sohseki natsume
2006.5.20 第131刷発行(新潮文庫)
--漱石の文章を味わってみる--
<茶と聞いて少し辟易した>
「世間の茶人程勿体振った風流人はない。広い詩界
をわざとらしく窮屈に縄張りをして、極めて自尊的
に、極めてことさらに、極めてせせこましく、・・
あぶくを飲んで結構がるものは所謂茶人である。
・・・
あれは商人とか町人とか、まるで趣味のない連中が、
どうするのが風流か見当が付かぬ所から、器械的に
利休以後の規則を鵜呑みにして、これで大方風流
なんだろう、と却って真の風流人を馬鹿にする為め
の芸である。」