2015年07月02日
未来の哲学者の演説
「吾輩は猫である」(44)
夏目漱石 1867-1916
sohseki natsume
2009.9.15 第10刷発行(新潮文庫)
--漱石の文章を味わってみる--
<未来の哲学者の演説>
--結婚について--
「人間は個性の動物である。・・・人間の意義を
完からしめん為には、如何なる価を払うとも構わない
からこの個性を保持すると同時に発達せしめなければ
ならん。
・・・結婚を執行するのは人間自然の傾向に反した蛮風
であって、個性の発達せざる蒙昧の時代はいざ知らず、
文明の今日・・二個の個性が・・連結され得べき理由の
あるべき筈がない。
・・・
無教育の青年男女が一時の劣情に駆られて・・式を
挙ぐるは悖徳(はいとく)没倫の甚しき所為である。」
夏目漱石 1867-1916
sohseki natsume
2009.9.15 第10刷発行(新潮文庫)
--漱石の文章を味わってみる--
<未来の哲学者の演説>
--結婚について--
「人間は個性の動物である。・・・人間の意義を
完からしめん為には、如何なる価を払うとも構わない
からこの個性を保持すると同時に発達せしめなければ
ならん。
・・・結婚を執行するのは人間自然の傾向に反した蛮風
であって、個性の発達せざる蒙昧の時代はいざ知らず、
文明の今日・・二個の個性が・・連結され得べき理由の
あるべき筈がない。
・・・
無教育の青年男女が一時の劣情に駆られて・・式を
挙ぐるは悖徳(はいとく)没倫の甚しき所為である。」