2015年06月21日

”わからないもの”は有難い

「吾輩は猫である」(33)

夏目漱石 1867-1916
sohseki natsume

2009.9.15 第10刷発行(新潮文庫)
--漱石の文章を味わってみる--

<”わからないもの”は有難い>
「(吾輩の主人は)天気が悪いのに何故グード、
モーニングですかと生徒に問われて七日間考えたり、
コロンバスと云う名は日本語で何と云いますかと
聞かれて三日三晩かかって答えを工夫する位な男
(である)
・・・
主人は何に寄らずわからぬものを有難がる癖を有して
いる。これはあながち主人に限った事でもなかろう。
分らぬところには馬鹿に出来ないものが潜伏して、
測るべからざる辺には何だか気高い心持が起るものだ。
それだから俗人はわからぬ事をわかった様に吹聴する
にも係らず、学者はわかった事をわからぬ様に講釈す
る。大学の講義でもわからん事を喋舌る人は評判が
よくってわかる事を説明する者は人望がないのでも
よく知れる。」

panse280
posted at 16:30

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