2015年06月10日

頑固光沢(つや)消し

「吾輩は猫である」(23)

夏目漱石 1867-1916
sohseki natsume

2009.9.15 第10刷発行(新潮文庫)
--漱石の文章を味わってみる--

<頑固光沢(つや)消し>
当人同士でいいなら・・(寒月君の縁談話)

「元来この主人はぶっ切ら棒の、頑固光沢(つや)
消しを旨(むね)として製造された男であるが、
去ればと云って冷酷不人情な文明の産物とは
自からその撰を異にしている。
・・
先日鼻(鼻子:縁談あいての娘の母親)と喧嘩し
たのは鼻が気に食わぬからで鼻の娘には何の罪も
ない話である。」
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この文章をあえて掲載したのは、
「頑固光沢(つや)消し」という表現が
おもしろかったためです。
「光沢(つや)消し」にはワビすらも
感じます。ただの「頑固」だと表面的で
ブツブツしていますが、「つや消し」だと
静かで内面的、さらに教養さえ感じます。
漱石にはアッと驚かせる語彙があふれている
ために、何十回も読んでしまうのです。

panse280
posted at 18:56

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