2015年05月13日

大衆とは何か?

「小林秀雄」(17)

江藤淳 1932-1999
jyun eto

1990.4.30 第8刷発行(角川文庫)

<大衆とは何か?>
小林秀雄は菊池寛の「父帰る」を論じて、
「そこには一切の文学的意匠がない。文学的
思慕も文学的教養も持っていない実人生だけは
承知している一般観客の胸に直接に通ずるもの
だけが簡潔に表現されているところに、この
戯曲の真の天才がある。」

これに反発したのが、亀井勝一郎である。
「かういふ批評を読むと、小林氏が菊池寛氏
を尊敬しているのか、軽蔑しているのか、僕
にはちょっと判断がつかなくなる。
・・・
読者大衆をいつまでも低い文化状態にとどめて
おくつもりなら、小林氏の「菊池寛論」で間に
あふ。」

こういう議論は昔もあったし、未来も続くだろう。
私見では、亀井氏は大衆の弱さを、小林氏は大衆の
強さを見ている。

panse280
posted at 07:50

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