2015年04月18日

詩歌文章の期するところは

「漱石全集第18巻」(35)
--文学論--

夏目漱石 1867-1916
souseki natsume

1979.8.8 第7刷発行(岩波書店)

<詩歌文章の期するところは>
牡丹餅に汁粉をかけ砂糖にて煮詰めたる上
金トンにて包みたるがごときを傑作と心得る
人あり。

詩歌文章の期するところは読者の感興を喚起する
にあり。

感覚的材料を用いて人事的材料を援け、人事を
もって感覚的材料に配するの二法は、これを
調和法の秘訣とせざるべからず。

知的論理は調和の必然的要求にあらず。
その最も著しき例は俳文学にである。
知的解釈をもってすれば筋の通ぜざるもの頗る多し。

饅頭の真価は美味なるにあり、その化学的成分の
如きは饅頭を味わうものの問うを要せざる所なり。

panse280
posted at 21:00

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