2015年04月14日

頓才

「漱石全集第18巻」(31)
--文学論--

夏目漱石 1867-1916
souseki natsume

1979.8.8 第7刷発行(岩波書店)

<頓才>
頓才、英語では”Wit”と名づく。
知的分子の多量なるは、やがてその興味の幾分
を殺ぐものと知るべし。

頓才の知的要素過重の極に達する時は、或いは
謎となり或いは所謂Conundrum(難問)に近きもの
となる。
之と共にその文学的価値は著しく減退すること
論を待たず。

一般社会が小智に富み小才を弄し、区々たる眼前
の些事に役々して、人事自然に対する熱烈の同情
を失ひ、世間を冷評し、何事をも諧謔化せんと
欲する時、・・・
偉大崇高なる知的分子を認識する事なし。

panse280
posted at 07:30

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