2015年03月20日

未完の「文学論」ではあるが・・

「漱石全集第18巻」(6)
--文学論--

夏目漱石 1867-1916
souseki natsume

1979.8.8 第7刷発行(岩波書店)

<未完の「文学論」ではあるが・・>
「帰朝後の三年有半もまた不愉快の三年有半なり。」

漱石は「文学論」という学術上の作物に序において
憤懣を述べることは妥当ではないとしながらも、
しかし、

「されどもこの学術上の作物が、如何に不愉快の
うちに胚胎し、如何に不愉快のうちに組織せられ。
如何に不愉快のうちに講述せられて、最後に如何に
不愉快のうちに出版せられたるかを思えば、他の
学者の著作として毫も重きをなすに足るらざるにも
関せず、余にとってはこれほどの仕事を成就したる
だけにて多大の満足なり。読者にはそこばくの同情
あらん。」

panse280
posted at 20:11

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