2015年03月16日

文学とはなにか

「漱石全集第18巻」(2)
--文学論--

夏目漱石 1867-1916
souseki natsume

1979.8.8 第7刷発行(岩波書店)

<文学とはなにか>
漱石は英文学の学士であったが、有名な文学
作品は10の内、6,7は読んだことがなかった。
そのため、1冊でも多く読もうと努めた。

「かくして1年余を経過したる後、余が読了せる
書籍の数を点検するに、吾が未だ読了せざる書籍
の数に比例して、その甚だ僅少なるに驚き、残る
1年を挙げて、同じき意味に費やすの頗る迂闊
なるを悟れり。余が講学の態度はここに於いて
一変せざるを得ず。」

数千年間の書籍の数は2,30年読み続けても果てが
ないと思った。

漱石は日本での在学3年の間、ラテン語、ドイツ語、
フランス語を学んだが、肝心の英文学の書はほとん
ど読む暇がなかったのである。

漱石は漢文において、それを味わい得る程度の
学力があると自覚していたし、英語の学力は
漢文に劣っているとは思っていない。

「余はここに於いて根本的に文学とは如何なるもの
ぞと云える問題を解釈せんと決心したり。同時に
あまる1年を挙てこの問題の研究の第一期に利用
せんとの念を生じたり。」


panse280
posted at 19:34

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字