2015年03月01日
女の智慧を猿智慧という
「漱石全集第24巻」(6)
--日記及び断片(上)--
夏目漱石 1867-1916
souseki natsume
1979.11.5 第4刷発行(岩波書店)
<断片明治39年>
・面白い世の中だと云う者は子どもか馬鹿である。
苦しい世の中だと云うのは世の中を買いかぶった
者の云う事である。
世の中は自殺をして御免蒙る程の価値のある
ものにあらず。
・反対の結果が出て始めて悔いる者を馬鹿という。
反対の結果が出ても気がつかずに死ぬ者を本能性
の人間という。女は多くこの本能性に属す。
あるいは馬鹿の部に属す。智慧者に属する女は
頗る少ない。女の智慧は一日の智慧であって、
根本的には本能性である。
だから女の智慧を猿智慧という。
--日記及び断片(上)--
夏目漱石 1867-1916
souseki natsume
1979.11.5 第4刷発行(岩波書店)
<断片明治39年>
・面白い世の中だと云う者は子どもか馬鹿である。
苦しい世の中だと云うのは世の中を買いかぶった
者の云う事である。
世の中は自殺をして御免蒙る程の価値のある
ものにあらず。
・反対の結果が出て始めて悔いる者を馬鹿という。
反対の結果が出ても気がつかずに死ぬ者を本能性
の人間という。女は多くこの本能性に属す。
あるいは馬鹿の部に属す。智慧者に属する女は
頗る少ない。女の智慧は一日の智慧であって、
根本的には本能性である。
だから女の智慧を猿智慧という。