2015年01月30日

謎の猫

「漱石の思い出」(16)

夏目鏡子述 1877-1963
kyoko natsume

2009.10.25 第7刷発行(文春文庫)

<謎の猫>
修善寺の大患で漱石の病態は重いものでした。
占い師(天狗)によくみてもらっていた鏡子夫人は、
夏目の病気を「天狗」に占ってもらいました。

「私(鏡子)の手紙を受け取った2〜3日前に、「天狗」
の家にみなれない黒猫が入ってきて居つきました。
祈祷を始めるとどこやらへいなくなりました。
祈祷を続け、満願に近づいたとき、ひょっくりと黒猫が
入ってきて血を吐いて死んだそうです。
どうも猫が身代わりになったのじゃないかなどと
申しておりました。」

10月の終わりごろ、今度の大患のことを原稿に書き
始めました。「思う出す事など」です。

今度の病気で(夏目は)前のように妙にいらいらして
いる峻しいところがとれて、大変温かくおだやかに
なりました。

panse280
posted at 23:28

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