2015年01月27日
漱石の朝日新聞入社
「漱石の思い出」(13)
夏目鏡子述 1877-1963
kyoko natsume
2009.10.25 第7刷発行(文春文庫)
<朝日新聞入社>
収入は大学が年、800円、一高が年700円、で月に
すると125円になる。明治大学が月30円。
トータルで月155円だが、家の出費は月に200円
はどうしてもかかった。45円の赤字である。
明治大学は専任教授になると月150円くれる話だが、
そうなると内職はまかりならぬ、ということで
小説も書けなくなるというジレンマを抱えていた
ときに、朝日新聞社から話があった。
漱石は元々大学が好きではなく、長くおりたくない、
ことも決断した理由だった。
朝日の条件は、月給200円と前例がない恩給付きで、
毎年長篇一遍、そのほか新聞にのせて差し支えの
ない文章をのせる、他へはほとんど書かないような
ことだった。
朝日入社話は朝日幹部の鳥居氏が「草枕」を読んで
傾倒したのがきっかけだった。
夏目鏡子述 1877-1963
kyoko natsume
2009.10.25 第7刷発行(文春文庫)
<朝日新聞入社>
収入は大学が年、800円、一高が年700円、で月に
すると125円になる。明治大学が月30円。
トータルで月155円だが、家の出費は月に200円
はどうしてもかかった。45円の赤字である。
明治大学は専任教授になると月150円くれる話だが、
そうなると内職はまかりならぬ、ということで
小説も書けなくなるというジレンマを抱えていた
ときに、朝日新聞社から話があった。
漱石は元々大学が好きではなく、長くおりたくない、
ことも決断した理由だった。
朝日の条件は、月給200円と前例がない恩給付きで、
毎年長篇一遍、そのほか新聞にのせて差し支えの
ない文章をのせる、他へはほとんど書かないような
ことだった。
朝日入社話は朝日幹部の鳥居氏が「草枕」を読んで
傾倒したのがきっかけだった。