2015年01月25日

「猫」のヒットがもたらしたもの

「漱石の思い出」(11)

夏目鏡子述 1877-1963
kyoko natsume

2009.10.25 第7刷発行(文春文庫)

<「猫」のヒットがもたらしたもの>
「吾輩は猫である」が売れたおかげで、夏目家は
やっと人並みの生活を取り戻すことができました。

質屋に入れていたものを引き出したり、客に出す
座布団や洋服をこしらえました。

また、「猫」で夏目の文名があがると、やっと
縁がきれた塩原の老人が、元の養子にかえって
くれないかと頼みにきました。つまりお金目当て
の言いがかりでしょう。てんでお話にも何にも
ならない相談なので、夏目もあまり相手にならず、
ご希望ならばおつきあいはいたしましょう、と
いって帰しました。

夏目が亡くなった後で、ある雑誌に塩原の話が
載っていて「夏目という人は不人情だとか何とか」
事実も知らないで攻撃してしました。

panse280
posted at 08:54

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