2015年01月17日
公平な漱石
「漱石の思い出」(3)
夏目鏡子述 1877-1963
kyoko natsume
2009.10.25 第7刷発行(文春文庫)
<女着物で遊ぶ漱石>
「自分でもきちんとしたなりをしていることの
好きな人でしたが、また女のきれいな着物を
着ることが好きで、私(鏡子)が脱いでおくと
よくそれを羽織って、褄を取ってみたりなんか
して、家じゅう歩き回ったものでした。」
<公平な漱石>
「私(鏡子)の父というのが家庭の暴君で
ずいぶん短気で母なぞたびたび弱らされて
いたものでしたが、それに比べると夏目は
ゆったりしていて、すべてのことについて
公平だし、父のように自分かってな向かっ腹
を立てるでなし、なるほど先生などというものは
修養のできたものだと、それぐらいの感心が
関の山でした。」
夏目鏡子述 1877-1963
kyoko natsume
2009.10.25 第7刷発行(文春文庫)
<女着物で遊ぶ漱石>
「自分でもきちんとしたなりをしていることの
好きな人でしたが、また女のきれいな着物を
着ることが好きで、私(鏡子)が脱いでおくと
よくそれを羽織って、褄を取ってみたりなんか
して、家じゅう歩き回ったものでした。」
<公平な漱石>
「私(鏡子)の父というのが家庭の暴君で
ずいぶん短気で母なぞたびたび弱らされて
いたものでしたが、それに比べると夏目は
ゆったりしていて、すべてのことについて
公平だし、父のように自分かってな向かっ腹
を立てるでなし、なるほど先生などというものは
修養のできたものだと、それぐらいの感心が
関の山でした。」