2014年12月27日

ひねくれ一茶

「ひねくれ一茶」(1)

田辺聖子 1928-
seiko tanabe

2007.8.1 第10刷発行(講談社文庫)

<一茶の俳句>

・一茶は、糞小便も句にする。

<小便の穴だらけなり今日の雪>一茶

・一茶は几帳面である。借りた金は返す。
借りた本は返す。歩いた距離を計算する。

「1万5960日なり。千辛万苦して一日も心
楽しき日なし」(一茶)

・一茶は子どもの字が好きだ。書家の字は
嫌いだ。

・一茶は被災者同様に、犬、猫も哀れんだ。

<焼けにけりさしてとがなき藪蚊まで>一茶

<火の粉追ふ声のはづれや鳴く蛙>一茶

・一茶は、犬猫、蛙にだって声を掛ける。

・音が句なる一茶。

<きりきりしゃんとして咲く桔梗かな>一茶

<雪とけてクリクリしたる月夜かな>一茶

ひねくれ一茶 (講談社文庫)
田辺 聖子
講談社
1995-09-06



panse280
posted at 19:53

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