2014年11月26日

自力と他力

「南無阿弥陀仏」(31)

柳宗悦  1889-1961
nuneyoshi yanagi

1991.8.6 第2刷発行(岩波文庫)

<自力と他力>
「自力他力を絶し、機法を絶する所を、
南無阿弥陀仏といへり」(一遍)

禅(自力)の法燈国師が浄土門(他力)の一遍に問う。

「念起即覚」
(一切の善悪、すべて思慮するなかれ、念起こりて
即ち覚す、これを覚すれば即ち失す)

一遍これに答える
「称ふれば 仏も吾もなかりけり 南無阿弥陀仏の
声ばかりして」

法燈国師はいう「未徹在」(不十分なり!)

一遍再び、これに答える
「称ふれば 仏も吾もなかりけり 南無阿弥陀仏
南無阿弥陀仏」

法燈国師これを聞いて、直ちに禅の印可を一遍に
授けた。
国師は一遍に禅の印可を送り、上人は国師に名号の
面目を伝えた。自他の二道はないのである。

panse280
posted at 18:42

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