感受性について
「学生との対話」(35)
小林秀雄
hideo kobayashi 1929-1983
2014.3.30 発行(新潮社)
<感受性について>
女子学生が質問をする。
小林先生の話を聞いていると、感受性のない自分
は救われないような気がします。感受性という
ものは天性のものでしょうか?
小林「天才というのはあります。そして、誰にも
感受性はあります。「僕は感受性を持っていない
のではないか」などと考えてはいけない。
ただ、諸君が持っている感受性を、学問で、ある
いは生意気な心で、傲慢な心で、隠してはいけな
い。諸君の感受性は、傲慢な心さえなければ、
どんどん育つのです。」