2014年03月04日

アレクサンダー大王と掠奪

「信長」(9)
--近代日本の曙と資本主義の精神--
小室直樹 1932-2010
naoki komuro
2010.6.2 第1刷発行 (株式会社ビジネス社)

<アレクサンダー大王と掠奪>
アレクサンダー大王は西洋最高の名将といわれる。
アリストテレスに道徳と政治を学び、科学と文学を
好んだ。

生活は禁欲的で、簡素な生活をし、全ての精力を
王者にふさわしい事物に向けていた。食事も簡素
なものを好んだ。暴風雨の中、避難した陣友の為
に唯一の部屋を譲り、自分は野天に臨することを
意としなかった。

アレクサンダー大王は慈悲の人であった。その
彼でさえ、戦争における暴行と掠奪とを禁止しな
かった。それを禁止したのでは士気を維持できな
かったからである。

文化の高低、道徳、節制、一切関係ない。掠奪は
戦争の常であった。

panse280
posted at 20:53

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字