2014年01月10日

松蔭の教育

「歴史に観る日本の行く末」(9)
小室直樹 1932-2010
naoki komuro
1999.2.25 第20刷発行 (青春出版社)

<松蔭の教育>
松蔭が生まれた家の家禄は26石、しかも財政難から
藩が半分を没収していたから実質13石の貧乏所帯だった。
家はもっぱら農業で生活していたが、父は暇さえあれば
読書をしていた。松蔭も米をつきながらも、読書した。
松蔭の父はのちに仕官して家計が豊かになっても生活水準
は上げず、貧しい人を救うことが多かった。

父の弟である吉田大助も傑物であったが29歳で死んだ。
松蔭は、その吉田家(兵学師範)を継いだ。

松蔭の教育が理想的である理由は何か。
それは、父の権威による教育であるからである。
父の権威によって倫理道徳が示された。
父はこの規範を体現した。
松蔭の父も、養父の吉田大助も完璧であった。
松蔭の師である叔父の玉木文之進もまた同様であった。

父親の権威の喪失は子供を、どんな精神病者よりも狂的にする。
それが精神分析学の結論である。

ここでいう「権威」とは「権威主義」の意味ではなく、
正当性をつくるという意味っである。

panse280
posted at 20:04

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