2014年01月09日

佐久間象山

「歴史に観る日本の行く末」(8)
小室直樹 1932-2010
naoki komuro
1999.2.25 第20刷発行 (青春出版社)

<佐久間象山>
時代の学者に絶望した松蔭が唯一例外をみたのが
佐久間象山であった。
象山が火急なこととしたのは、自ら海外へ行って
外国の事情に精通することであった。
当時の封建武士は、他藩のことにすら関心をもたな
かった。海外の事情なんか、異星のことみたいな話
だった時代だ。

<松蔭とペルリ>
黒船に乗り込んだ松蔭と金子の衣服はそまつであった。
欧米であれば、貧民には志も教養もないのが常であった。
しかし、ペルリ提督は、人を見る目があった。
ペルリには、粗末な衣服をまとった松蔭たちを、ひとかど
の地位にある相当な貴族にしかみえなかったのである。

当時、日本の武士は下級武士であっても、その志、教養
は最高のレベルにあった。欧米では考えられない事である。

ペルリは松蔭たちを見て「この興味ある国の前途は何と
味のあるものであることか、そしてその前途は何と有望
であることか!」と感嘆したのである。

当時の国際法・国際慣行は、文明人と野蛮人を差別して
いた。すなわち、相手が野蛮人であれば、殺戮、奴隷は
自由であった。

アメリカ人をして、知識水準、道徳水準を感服せしめた
松蔭たちの風格、人物、知性は歴史に特筆大書しなければ
ならないほど重要なことである。

当時、アメリカでは奴隷解放もなされていなかったし、
インディアンを殺戮していたのである。

panse280
posted at 20:48

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