2013年12月23日

読むことに関する助言

「読書について」(4)
小林秀雄 1902-1983
hideo kobayashi
2013.9.25 初版発行 (中央公論新社)

<読むことに関する助言>
1 「つねに第一流作品のみを読め」
こうして育まれる直観的な尺度こそ後年一番ものをいう。

2 「一流作品は例外なく難解なものと知れ」
一流作品は何回読んでも発見がある。一度読んだくらい
でわかった顔をしてはいけない。

3 「一流作品の影響を恐れるな」
真の影響とは文句なしにガアンとやられることだ。
手も足も出なくなることだ。こういう機会を恐れては
いけない。

4 「名作家を撰んだら彼の全集を読め」
世間が彼にはったレッテルと似ても似つかぬ豊富な
人間に出会えるだろう。

5 「小説を小説だと思って読むな」
文学志望者の最大の弱点は、知らず識らずのうちに
文学というものにたぶらかされていることだ。

panse280
posted at 18:16

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