2013年09月14日

第15章「死の位相学」1985

「吉本隆明、自著を語る(上)」(15)
吉本隆明  1924-2012
takaaki yoshimoto

2012.12.24 初版発行(ロッキング・オン)

<第15章「死の位相学」1985>
--原始の強さ(「アフリカ的」段階)--

北京オリンピックの時に、中国政府がチベット
仏教を抑えましたね。
その時、天台宗、真言宗、浄土宗、浄土真宗など
何も言わなかった。
「ところがただ1カ所、善光寺がチベット仏教を
弾圧するのはよくないって、公然と言ったんです。
・・(善光寺を)ちょっと調べたんですよ。
・・(善光寺は)仏教が宗派に分かれる以前の
日本式仏教思想だということでした。
・・
日本の仏教は声を挙げたくても中国国家の弾圧が
怖くてできない。ところが善光寺は原始というか
未開宗教だから公然と反対できたんです。」

---親鸞というものがわかった!
親鸞は流刑を放免されたあと関東に下るわけですが、
はじめに「善光寺に何日か泊まった。なぜ善光寺に
泊まったのかというのが、僕(吉本)の今までの
疑問だったんですが、この前、初めて「ああ、
わかったわかった!」と思いましたね(上記文)。」

親鸞が善光寺を選んだのは、そこがどの宗派にも
属さないからなんです。そこで、自分の考えを
初めから点検し直したのです。
人間は置かれた環境によって考え方を変えたり、
言いたいこともいえない。本来の宗教は自由である
べきなんです。親鸞は仏教にととめを刺した人です
が、彼の考えは実にシンプルです。

「善人なおもて往生をとぐ。いわんや悪人をや」
という彼の言葉に反応して、悪事を働く人が増えて
親鸞に質問状が届いたとき、親鸞は次のように
答えています。
「いい薬があるからわざと病気になるようなもの
だ。」と。

浄土については、親鸞は「ない」と答える。
そして、死後について考えるのはやめなさい、と
言っている。


panse280
posted at 19:17

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