2013年02月26日

葛西善蔵1887-1928 41歳

「人間臨終図巻(機法廖22)

山田風太郎 1922-2001
fuutaro yamada

2001.03.15 初版(徳間文庫)

<葛西善蔵1887-1928 41歳>
嘉村磯多は葛西の晩年についてこう書いている。

「二軒長屋の西側の、壁は落ち障子は破れた
二間きりの家の、四畳半のちゃぶ台の前に坐って、
髪の伸びたロイド眼鏡の葛西善蔵は、綿のはみ出た
ドテラを着て、前かがみにごほんごほん咳きながら
・・・口述が渋って来ると逆上して夫人を打つ蹴る
は殆ど毎夜のことで、二枚も稿を継げるとすっかり
有頂天になって、狭い室内を真っ裸の四つん這いで
ワンワン吠えながら駆けずり回り、こうして片脚を
上げて小便するのはおとこ犬、こうしてお尻を地に
つけて小便をするのはおんな犬、と犬の真似をする
・・・」

友人舟木重雄の手記には、

「死去の前日、・・病人は、死期の迫れるを自覚
し、・・見舞客に、・・酒肴を出させ・・病人も
看護婦に吸飲で酒を飲ませてもらい・・在世中
世話になりし謝意を呟く。・・大悟徹底したる
臨終というべし」

panse280
posted at 19:55

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