2013年01月24日

日本の良き時代

「あと千回の晩飯」(11)
山田風太郎 1922-2001
fuutaro yamada

2007.09.20 第6刷発行(朝日文庫)
--72才の私が晩飯を食うのもあと千回ぐらいだろう--

<日本の良き時代>
「私自身は人生六十五歳定年説、正しくは生存
許容説を提唱しながら、それから十年近くたって、
まだ生存しているのはどういうわけだ。
・・・
それでもときどき眼をあけて日本のことなど考える
ことがあるのが可笑しい。私は、日本は昭和四十年
代のころが一番「良き時代」ではなかったかと
考えている。まったくのあてずっぽうだが、・・」

<美人が少なくなった>
「美人の代表たる映画女優をみて感じるのだが、
昔のように圧倒的な美女が近来稀ではないか。
およそこの世を荒涼とさせるもの、五歳以下の
子供と、二十歳前後の娘を見ることの少ないこと
に及ぶものはない。
・・・
実をいえば世の中に美人が少なくなったというのは、
私の錯覚にちがいない。美人の確率などは昔から
不動のものに決まっている。美人が美人に見えなく
なったのは、私の老いの致命的なあかしにちがい
ない」

panse280
posted at 23:25

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