2013年01月16日

漱石も糖尿病で悩んでいた

「あと千回の晩飯」(3)
山田風太郎 1922-2001
fuutaro yamada

2007.09.20 第6刷発行(朝日文庫)
--72才の私が晩飯を食うのもあと千回ぐらいだろう--

<漱石も糖尿病で悩んでいた>
「近いうちあなたは、盲目になるか、死ぬかだ」と医者から
風太郎は宣告された。
「白内障もあるが、それより糖尿病だ。しかも末期の重症だ」
「私(風太郎)は、糖尿病は肥満した人がかかる病気だと
ばかり思っていた。・・・痩身の自分は縁なき衆生だとばかり
考えていた。」

「私(風太郎)は戦後五十年、いまだ定期検診というものを
受けたことがない。人間ドックに入ったことはない。こんな
人間は世の中に一人もなかろう。・・・もう少し早く、初期
白内障を自覚したころに眼科の検診を受けていたなら、と
思わないではないが、・・・晩年の漱石が相当重症の糖尿病
にも悩まされていたことを、夫人の談話から再発見した。」

大正三年、漱石が弟子の一人にやった手紙には、
「私が(生よりも)死を選ぶのは、悲観ではない、厭世観
なのである。・・・(私が)死んだら皆に柩の前で万歳を
唱えてもらいたいと本当に思っている」と書いている。

「その漱石が・・・死ぬ直前には、自分の胸をかきひらき、
「早くここへ水をぶっかけてくれ、死ぬと困るから」と
いった。ゲに、人間は自分の死について語ることはむずか
しい。」

panse280
posted at 18:32

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