2012年09月04日

民主制的人間の育ち

「国家(下)」(15)
--正義について--
(BC375年頃、プラトン50〜60歳の作)
プラトン
platon bc427-bc347
藤沢令夫 訳

1979.06.18 第1刷発行(岩波文庫)

<民主制的人間の育ち>
「民主制的な人間というのは、・・・若いときから
けちな父親のもとで育てられたことによってであり、
その父親は、金儲けの役に立つ欲望だけを尊重し、
不必要な欲望、遊びや身の飾りなどの目的のために
働く欲望を軽蔑するような人間であったはずだ。
・・・
けれども、(息子は)父親のけちくさい生き方を
嫌悪するあまり、ありとあらゆる放縦へ・・突き進ん
で行ったのだった。・・・適度にそれぞれを享受しな
がら、不自由でもなければ不法でもないような生活を
送ることになったとき、・・・民主制的な人間への
変身は、すっかり達成されてしまっているのだ。

<独裁者の育ち>
「「昔から恋の神エロースは独裁君主だといわれて
いる」・・・「酔っぱらった人間も、独裁君主的な
心情をもつ・・」・・「さらに、気の狂っている人、
錯乱した人は、人間だけでなく神々をも支配しようと
試み、自分にその力があると夢想するものだ」
・・・
言葉の厳密な意味において僣主独裁制的な人間が
出来上がるのは、人が生まれつきの素質によって、
あるいは生活の習いによって、あるいはその両方に
よって、酔っぱらいの特性と、色情的特性と、精神
異常的特性とを合わせもつに至ったときなのだ」

panse280
posted at 20:32

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