2012年07月15日

化粧の原理

「三島由紀夫 ロゴスの美神」(5)
三島由紀夫  1925-1970
yukio mishima
山内由起人 編
2003.07.31 発行(岳陽舎)

<化粧の原理>
「化粧こそ、一般的肉体的ナルシシズムを滑稽さから
救う唯一の方法である。この方法が特に女に普及した
のは、女の自意識の欠如の代償作用であって、顔に
白粉や紅を塗って美しく作りかえることによって、
肉体的ナルシシズムははじめからまっしぐらに、その
不純性へ飛び込むのである。純粋ナルシシズムには、
決して化粧の原理を導入することはできない。」
(「ナルシシズム論」)

<美>
「人間の中にあって最も深く人間を規制し、人間に
反抗するものが美なのだ。精神は、この美のおかげ
で、片時も安眠できない。」(「禁色」)

「本当の美とは、人を黙らせるものであります。」

panse280
posted at 18:05

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