2012年06月11日

青年について

「生きる意味を問う」(8)
--私の人生論--
三島由紀夫  1925-1970
yukio mishima
1997.9.18 初版発行(学陽書房・人物文庫)
(1984年単行本として大和出版より刊行されたもの)

<青年について>
「私(三島)は自分が年をとって別に利口になった
とは思わない。ただ、もはや、自分がバカか利口か
などと思い悩むことがなくなっただけである。」

「私(三島)は本質的に青年ぎらいだった。・・・
そのくせ私は自分の小説の中で、多く青年の理想的な
主人公を扱い、林房雄氏の小説「青年」の登場人物
たちに、人間の一番美しい姿を発見していたのである。
それでもなお、私は生身の青年はきらいだった。」

「(ある日、林房雄氏の紹介で若者と会った、そして
感動した)考えてみると、私(三島)は青年を忌避
しつつ、ひたすら本当の青年の出現を待っていたのか
もしれない。・・・青年に関わることは、ただちに
年長者の責任を意味するからである。極端なことを言
えば、城山における西郷の覚悟を意味するからである。
・・・
私はかって、私が青年から何かを学ぶということなど
ありえない、という傲岸な自信を抱いていたが、・・・
覚悟のない私に覚悟を固めさせ、勇気のない私に勇気
を与えるものがあれば、それは多分、私に対する青年
の側からの教育の力であろう。」

panse280
posted at 20:36

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