2012年05月13日

男は機械いじりが好き

「反貞女大学」(26)

三島由紀夫  1925-1970
yukio mishima
1994.12.05 第1刷発行(ちくま文庫)

--第一の性--
<男は機械いじりが好き>
「機械には根本的に不可解なものはない。根本的な
謎はない。・・・だから機械の前へ来ると、男は
安心する。・・・女性のような謎ふかき存在とちがって
、いじっていれば、必ず隅々までわかってくる。
男には謎に耐えられない弱さがある。秘境の謎に挑む
探検隊というと、いかにも勇敢にきこえるが、男は
そんな秘境に謎のあることに耐えられないのだ。
「そこに山があるからだ」というのは有名な返答だが、
本当は、「そこに謎があるから耐えられないのだ」
とでも答えたほうが正確だったでしょう。
男に与えられている高度の抽象能力は、この弱さの
楯であったらしい。抽象能力によって、現実と人生の
謎を、カッチリした、キチンと名札のついた、整理棚
に納めることなしには、男は耐えられない。
機械は正にこの能力の産物であった。」

panse280
posted at 19:22

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