2012年04月23日

第五講 嫉妬学 第六講 芸術学(1)

「反貞女大学」(6)

三島由紀夫  1925-1970
yukio mishima
1994.12.05 第1刷発行(ちくま文庫)

<第五講 嫉妬学>
「ヤキモチをやく女は、大なり小なり、貞女に反する
ことになります。なぜならヤキモチほど、現世的、
感覚的、肉体的、具体的感情はないからです。
セックス(エロス)を超越できないからこそ、ヤキモチ
(は生ずるからです)」

<第六講 芸術学>(1)
「娘が父親の芸術にひたすらイカれてしまって、父親
を神の如く尊敬するあまり、結婚生活の破綻を招くと
いう例も多々あります。政治家や実業家の家庭では、
そんな例をきかないところを見ると、芸術家というのは、
よほど家族にまで毒を及ぼすものだと見えます。

そこまではいいけれど、女性の困った性質として、芸術
が自分を高めてくれる、という考えに熱中するあまり、
すっかり自分が高まっちゃった、と思い込むことで
あります。
・・・
高まった自分・・・の目から見て、急に亭主や、その
周辺の男が低まって見えてくる。・・・「何て低俗
なんでしょう、ふつうの男たちって」この彼女の嘆息
から、すべての悲劇がはじまります。」

panse280
posted at 18:53

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