2012年04月06日

核兵器

「若きサムライのために」(11)

三島由紀夫  1925-1970
yukio mishima
2000.12.05 第8刷発行(文春文庫)

<自衛隊を二つに分ける>
「一つは国土防衛軍だ。陸上自衛隊の九割、航空自衛隊
の一割、海上自衛隊の四割を安保条約とは関係のない、
いかなる外国とも手を結ばない、われわれ国民だけの
軍隊として確保し、これに志願による民兵を加えて
編制する。
いま一つは国連警察予備軍だ。陸上一割、航空九割、
海上六割を投入し、組織から制服まで前者とは違う。
いかなる場合にも国連と共同して行動するのであって、
日本だけを守るためではない、国際平和のための軍隊
なんだ。これが安保条約とリンクする。
国土防衛軍は間接侵略に対処するのが主任務だ。
新憲法によっても海外派兵はない。われわれが、われわれ
を守るためにつくる軍隊だ。アメリカのための軍隊じゃ
ない。」

<核兵器>
「安い戦略核をもつことができても、それを使えば
もはや核戦争で、敵が戦略核をもっていたら、こっち
はイチコロだ。・・・いまの段階では、核兵器は持つ
べきじゃないというのがぼく(三島)の考えだ。
核兵器、核兵器というけれど、国土防衛というのは
結局は日本刀の原理、国民の一人一人が相手を日本刀
でブッタ斬るぐらいの覚悟と自信がなければ、核兵器
をもったって所詮は張り子の虎なんだよ。」

panse280
posted at 19:17

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字