2012年03月18日

死と美

「行動学入門」(2)

三島由紀夫  1925-1970
yukio mishima
1995.1.20 第22刷発行(文春文庫)

--行動学入門--

<死と美>
「行動というものが最終的には命を賭ける瞬間に
だけ煮つめられる・・・男の知性と肉体のうち、
知性が命を賭けることはきわめてまれであるから、
知性が美に達することはほとんど考えられない。」

<美は内面に左右される>
「商社の末端の醜い競争に精を出す「醜い日本人」
は、・・・彼ら自体がいかに仕立のよい背広を着、
いかにカッコよく、いかにスマートに見えても、
その行動様式自体が醜いときに、われわれはそれを
醜いと言うのである。」

<行動とは>
「会社の社長室で一日に百二十本も電話をかけながら、
ほかの商社と競争している男がどうして行動的であろ
うか?後進国へ行って後進国の住民をだまし歩き、
会社の収益を上げてほめられる男がどうして行動的で
あろうか?現代、行動的と言われる人間には、たいてい
そのような俗社会のかすがついている。
・・・
青年たちは、自分らがかって少年雑誌の劇面から学んだ
英雄類型が、やがて自分が置かれるべき未来の中で
むざんな敗北と腐敗にさらされていくのを、焦燥を持って
見守らなければならない。」

panse280
posted at 17:32

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