2012年03月04日

無道徳地帯日本における外人の寂寥感

「不道徳教育講座」(14)

三島由紀夫  1925-1970
yukio mishima
2010.5.15 改版25版発行(角川文庫)

<無道徳地帯日本における外人の寂寥感>
「日本にいる外人たちの顔には、何か或る種の
空白と寂寥がある。これは何故でしょうか?
私(三島)ははっきり言います。これは日本が
彼らにとって無道徳地帯だからです。」

「自分たちの生まれ故郷の古い道徳のきずなも、
ここ(日本)では何の力もありません。そこで
やりたい放題をやり、罪の呵責を忘れ、やっと
枕を高くして眠れると思うあいだに、今度は、
彼らの顔に、いいしれぬ寂寥と空白感が刻まれ
て来ます。西洋人は、何と可哀想な人種では
ありませんか。彼らは本当のところ、「道徳なし
には生きられない」のです。
・・・
皆さん。キリストのない国に生れた幸福は、実に
偉大で、たとうべからざるものであります。」

panse280
posted at 17:40

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