2012年02月25日

女相手の約束について

「不道徳教育講座」(6)

三島由紀夫  1925-1970
yukio mishima
2010.5.15 改版25版発行(角川文庫)

<女相手の約束について>
「ローマの詩人、オウィディウスは、その
「恋愛論」の中で、こんなことを言っている。
「約束は女の心を引くものだ。・・・
女相手の欺瞞に、真義を守るのはむしろ恥と
すべきだ」古来からの恋愛の鉄則として、約束
を守らないほうが必ず勝つ。」

<「殺(や)っちゃえ」と叫ぶべし>
「日本の芸術界にも、その他の分野にも、今
一等欠けているのは、この殺人精神であるらし
い。・・・つまり文明が進んで、社会が窮屈に
なればなるほど、人間の血なまぐさい原始本能
は、ヒステリックに高まって来る・・・それが
「殺(や)っちまえ」という叫びにならずに、
重苦しい不安の形になって、じかに本当の殺人
行為に人を追いやってしまうというのが、現代
の病気であるらしい。」

「これ(「殺(や)っちまえ」)を心の中で
言っていたのではダメで、公然と言えるように
なったら、ちっとも殺伐ではなく、陽気で爽快
です。ためしに一人で叫んでみてごらんなさい。
大声で、大きな叫びで人を殺すのは、実際に人を
殺すよりずっと気持のよいものだということが
わかるでしょう。」

panse280
posted at 22:12

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